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水切り塗装をしないとどうなる?劣化を防ぐ理由と塗り替え時期まとめ

外壁塗装と聞くと、壁や屋根の色をきれいにすることだけを思い浮かべる方が多いかもしれません。でも実は、建物の細かい部分——たとえば「水切り」と呼ばれる金属の部品にも、塗装はとても大切です。水切りとは、外壁と基礎の間などに取り付けられている、雨水をスムーズに流すための部材です。この部分の塗装を忘れてしまうと、劣化やサビの原因になり、家の寿命にも影響してしまいます。今回は、「水切り塗装をしないとどうなるのか?」という疑問にお答えしながら、塗装の必要性や適切なタイミング、劣化を防ぐポイントをわかりやすくご紹介します。

 

 

1⃣水切りとは?塗装が必要な理由

まずは、「水切りってどんなもの?」という基本から見ていきましょう。

◆ 水切りの役割とは?

水切りとは、以下のような場所に取り付けられている細長い金属の部品です。

設置場所 主な役割
外壁と基礎の間 雨水が外壁から基礎へ染み込むのを防ぐ
サッシの下 窓から流れる水を外に逃がす
ベランダの笠木下 水の浸入を防ぎ、下地を守る

これらの水切りがしっかり機能していることで、雨水が建物の内部に入り込むのを防ぎ、家の土台を長持ちさせることができます。

 

◆ 水切り塗装をしないとどうなるの?

水切りは多くの場合、ガルバリウム鋼板やアルミ、ステンレスなどの金属製です。
塗装をせずに放っておくと、次のようなトラブルが起こることがあります。

  • サビが発生する
  • 塗膜がはがれて美観が損なわれる
  • 雨水の排水機能が低下する
  • 劣化が進み、交換が必要になる

とくにサビが進行すると、金属が腐食して穴が開いてしまうことも。そうなると、内部の構造材まで水が入り込み、シロアリやカビの原因になってしまいます。

 

◆ 水切り塗装の役割は「守ること」

水切りの塗装は見た目を整えるだけでなく、金属のサビを防ぎ、家全体を守るために欠かせない作業です。塗料が水や空気との接触を防ぐことで、長期間にわたって水切りが本来の役割を果たせるようになります。

 

2⃣水切り塗装をしない場合の具体的な劣化症状

水切り塗装を怠ると、家にどのような影響が出てくるのでしょうか?ここでは、実際によく見られる劣化の症状を詳しくご紹介します。放置することで建物にダメージが広がるリスクもありますので、早めの対処が重要です。

◆ よく見られる劣化の症状

以下のような症状が、水切りの塗装をしていない・劣化している場合に見られます。

表面の色あせ・ツヤの消失
→ 塗膜が劣化し、保護機能が落ちているサインです。チョーキング(白い粉が手につく)
→ 紫外線によって塗料が分解され、防水性が失われてきています。サビの発生
→ 水分が金属に直接触れ、赤サビや黒サビが見られるようになります。塗膜のはがれやふくらみ
→ 雨水や湿気が塗膜の下に入り込み、塗装が浮いてきます。穴あき・腐食
→ 最終的には金属自体が劣化し、修理・交換が必要になる場合もあります。

これらの症状は、最初は小さな変化ですが、放置することで急速に悪化することがあるため注意が必要です。

 

◆ 劣化によって起こる家全体への影響

水切りの劣化は、見た目の問題だけでは済みません。家の構造部分への影響も大きくなる可能性があります。

劣化症状 建物への影響
サビ・腐食 水の流れが悪くなり、雨水が壁や基礎にしみ込む
穴あき 雨漏りや壁内結露の原因になる
塗膜のはがれ 雨水が内部に侵入しやすくなる
水はけ不良 コケやカビが発生し、外壁の美観を損ねる

このように、水切りの劣化を放置すると、家全体の寿命を縮めてしまうリスクもあります。特に築年数が経っている住宅では、外壁や屋根だけでなく、水切りの状態も定期的にチェックすることが大切です。

 

3⃣水切り塗装のタイミングと塗り替え時期

「いつ水切りを塗り替えたらいいの?」と悩まれる方も多いかと思います。水切りは目立たない場所にあるため、つい後回しにしがちですが、適切なタイミングで塗装を行うことが、家を長持ちさせるコツです。

◆ 水切りの塗装は「外壁塗装とセット」が基本

水切りだけを単独で塗装することも可能ですが、多くの場合は外壁塗装と一緒に行うのが一般的です。なぜなら、足場の設置や作業工程が重なるため、費用の節約や作業効率の面でもメリットが大きいからです。

外壁塗装の目安:10年に一度程度

このタイミングに合わせて、水切りの塗装も以下のように行うのが理想的です。

築年数 推奨される塗装作業
築10年 初めての外壁・水切り塗装
築20年 2回目の塗り替え(劣化具合を確認)
築30年~ 状態によっては交換も検討

また、外壁塗装の際に水切りを「つや消し」「つやあり」など仕上げの質感を選べるため、見た目の統一感を出すためにもセットで塗ることをおすすめします。

 

◆ 劣化が進んでいる場合は早めの対応を

次のような状態が見られたら、外壁塗装の時期を待たずに早めの水切り塗装や補修を検討しましょう。

  • サビが目立つ
  • 塗装が剥がれて金属がむき出しになっている
  • 水はけが悪く、壁に水が伝っている

これらの症状を放置してしまうと、見た目の悪化だけでなく、建物内部の劣化へとつながる危険があります。

 

◆ 業者による無料点検を活用

どのタイミングで塗装すべきか不安な場合は、塗装業者の無料点検サービスを活用するのもおすすめです。プロの目で見てもらうことで、必要な修繕の有無や塗装すべき箇所が明確になり、無駄な工事を避けることができます。

 

4⃣水切り塗装の費用相場と内訳

水切り塗装を考える際に、気になるのが「費用はいくらかかるのか?」という点ですよね。ここでは、水切り塗装にかかるおおよその費用と、その内訳をわかりやすくご紹介します。

◆ 水切り塗装の費用相場

一般的な住宅での水切り塗装費用は、以下のような相場となっています。

項目 費用の目安
水切り単体の塗装(20〜30m) 1万5,000円〜3万円
外壁塗装とセットで行う場合 外壁塗装費に含まれる(実質無料〜数千円追加)
水切りの交換(腐食が激しい場合) 3万円〜10万円以上

※建物の大きさや水切りの長さ、使用する塗料によって費用は変動します。

 

◆ 費用の内訳

水切り塗装の費用は、主に以下の項目で構成されています。

養生費(作業周辺の保護)

ケレン作業(サビや古い塗膜の除去)

下塗り(サビ止め塗料)

上塗り(仕上げ塗料)×2回塗り

人件費(職人の作業時間)

外壁塗装と同時に行えば、足場の費用や人件費を大きく節約できるため、単独で依頼するよりもコストパフォーマンスが良くなります。

 

◆ 注意したい「安すぎる業者」

中には、「5,000円でできます!」など極端に安い価格を提示する業者も存在します。しかし、そういった業者は以下のような手抜き工事の可能性があるため注意が必要です。

  • サビ止めを省略する
  • ケレン作業が不十分
  • 塗料の質が低い
  • 上塗りを1回で済ませる

せっかく塗装をしても、1~2年でサビが出てしまうようでは本末転倒です。費用だけで判断せず、作業内容をきちんと説明してくれる信頼できる業者を選ぶことが大切です。

 

5⃣水切り塗装に使われる塗料の種類と選び方

水切り塗装を長持ちさせるためには、どの塗料を使うかもとても大切です。金属に塗る塗料にはいくつか種類があり、それぞれに特徴と価格帯があります。ここでは、主に使われている塗料の種類と選び方のポイントをご紹介します。

◆ よく使われる塗料の種類と特徴

塗料の種類 耐久年数の目安 特徴 価格帯(㎡あたり)
ウレタン塗料 約5~7年 柔軟性があり細かい部分にも塗りやすい。コストが安め。 1,500〜2,000円
シリコン塗料 約8~10年 汚れに強く、コストと耐久性のバランスが良い。 2,000〜3,000円
フッ素塗料 約15~20年 価格は高めだが、耐久性・防汚性に優れる。 3,000〜4,500円
無機塗料 約15~20年 紫外線に強く、最も耐久性が高いが高価。 4,000円以上

※価格は外壁塗装とのセット価格や使用量により変動します。

 

◆ 水切り塗装におすすめの塗料は?

水切りは外から見える部分でもあり、美観の維持と防錆の両方を考える必要があります。以下のような基準で選ぶと安心です。

コストを抑えたい方:ウレタン塗料
→ 安価ですが、耐久性はやや短めです。短いスパンでの塗り替えを前提としたい方に向いています。標準的な耐久性と価格のバランスを重視:シリコン塗料
→ 最も多く使われており、外壁や屋根と同じ塗料で統一感も出ます。長く持たせたい方やサビが心配な場所:フッ素・無機塗料
→ 塗り替え回数を減らしたい方、メンテナンスを楽にしたい方におすすめです。

 

◆ サビ止め塗料との組み合わせも大切

金属部分には、上塗りの前に「サビ止め塗料(プライマー)」を必ず塗る必要があります。これがないと、どんなに高性能な塗料でもすぐにサビが発生してしまいます。

「サビ止め+上塗り2回」の3工程が水切り塗装の基本です。この流れを守っている業者を選ぶと、長持ちしてキレイな仕上がりになります。

 

6⃣水切り塗装を依頼する際の注意点と業者選びのコツ

水切り塗装は外壁塗装と比べると地味な作業ですが、家を長持ちさせるためには非常に重要なポイントです。安心して塗装工事を任せられるように、依頼時に注意すべき点や、信頼できる業者を選ぶためのコツを押さえておきましょう。

◆ 見積もりの内容をしっかり確認する

業者に依頼する際、最初に出されるのが「見積もり書」です。ここで注意したいのは、水切り塗装がきちんと項目として記載されているかどうかです。

チェックすべきポイント 内容
水切り塗装の有無 外壁塗装のついでに行われるか、別途料金が必要か
作業工程の明記 ケレン(下地処理)、サビ止め、上塗りの工程が記載されているか
使用塗料の種類 サビ止め塗料・上塗り塗料の製品名やグレードが明記されているか

特に「一式」などとしか書かれていない場合は、詳細を必ず確認することをおすすめします。

 

◆ 手抜き工事を防ぐための確認ポイント

以下のような点に注意することで、質の高い工事をしてくれる業者かどうかを見極めることができます。

  • 工事前にしっかりと現地調査をしてくれるか
  • ケレンや下塗りを丁寧に説明してくれるか
  • 「見えない部分こそ丁寧に」と考えているか
  • 施工後のアフターサポートがあるか

水切りは目立たない部分のため、手抜きされやすいという一面もあります。だからこそ、信頼できる業者選びが非常に大切です。

 

◆ 口コミや実績をチェックする

業者選びの際は、実際にその業者で施工した人の口コミや事例を見ることも大きな判断材料になります。以下のようなポイントをチェックしてみましょう。

  • 地元密着型で長く営業しているか
  • 水切りや細かい部分の施工例があるか
  • 担当者の対応が丁寧か

施工事例に「ビフォー・アフター」の写真があると、仕上がりのイメージもつかみやすく安心です。

 

7⃣まとめ:水切り塗装で住まいを長く守るために

水切りは目立たない部分ですが、雨水や湿気から家を守る重要な役割を担っています。
劣化を放置すると、サビや腐食、シロアリ被害など大きなトラブルにつながる恐れがあります。

水切り塗装は外壁塗装と同時に行うことで、費用を抑えつつ効率よくメンテナンスできます。築10年以上のお住まいで、サビや塗装の剥がれが見られる場合は、早めの対応がおすすめです。

耐久性の高い塗料を選び、信頼できる業者に依頼することで、将来のメンテナンス回数も減らせます。
見た目以上に大切な水切り塗装を定期的に見直し、安心して長く住める住まいを守りましょう。

 

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